歌が上手くなるには(とくに洋楽やJPOP)、ただたんにメロディやリズムといった楽曲そのものを練習するだけでなく、「歌声」を育てることが大前提として必要だ、ということを前ページで書きました。このページでは「歌声」の秘密に迫っていきます。
歌ごえとしゃべり声は、「まったく」違うもの
歌声としゃべり声は、多くの人にとっては、まったく別なものです。たまに、日頃のしゃべり声が理想的な歌声に近い人がいますが、こういう人が、なんだかしらないけどはじめから歌が上手いタイプの人です。無意識のうちに歌声的な発声ができるから、自然に歌も覚えられるし、すらすら歌えるので、どんどん歌うのも上手になっていくタイプです。
逆に、日頃のしゃべり声が歌声と違う方向性の発声になってる人、こういう人は、いくら歌を練習しようとしても、口ずさむ段階で挫折してしまい、歌がとてもハードルが高いものになってしまっています。
理想的な歌声としゃべり声は、母国語が何語かにもよります。英語は歌声としゃべり声の違いが少ない言語で言われているので、英語圏の人はなんかふつうに歌が上手かったりすることも多いです。逆に、日本語は、歌声と日本語のしゃべり声が全然違うため、日本語のしゃべり声で歌おうとしても、上手に歌えなかったります。
歌声を作る3っつの要素
では、「歌声」とはどんな声のことを言うのでしょうか? ざっくり言えば、歌声とは次の3つの要素が歌声を歌声たらしめているものとなります。
1 のどのまわりの力が完全に脱力できている
2 横隔膜を下げた状態で閉じた声帯に圧力をかけ続ける発声
3 体の中(口の内側)に声を響かせていくこと。
以上の3っつが「歌声」の秘密です。ほとんどの人は、ふだんのしゃべり声で、まったく意識したことないことばりだと思います。
実はボイトレで学ぶことも、ほとんど、この3つの状態を身に付けることがメインになってきます。逆に、この3っつの要素が、どういうことなのか体が正しく理解できて、それをコントロールできるようになれば、美しく聞いて心地の良い「歌声」を手にすることができます。
歌声とは何か?というこの三つの要素は、歌を学ぶ上でとても重要な要素です。ボイトレや発声の練習は、とかく「迷走」しやすいものなのですが、いつでも、この3つの要素が最も重要なポイントだということに立ち返れば、ブレずに限りなく最短で歌が上達してくるでしょう。
歌声が安定すれば、自然に歌はうまくなる
歌が苦手だという人、JPOPとか練習しようとしてもぜんぜん歌えない(汗)という人は、ほぼほぼ間違いなく、声ががっつり「しゃべり声」なはずです。そういうい人は、声を出すときに、体のいろいろなところに力が入っているはずです。
その無駄な力みをとっていかない限り、「上手な歌」にはなりません。
安定した歌声とは「力みのない声が体で響いていること」です。
毎日のしゃべり声で、がっつり身についてしまった体や発声の「力み」をとりのぞくこと、それが歌声を安定させることになります。
歌声が安定してくれば、いままでまったくメロディをなぞることすら無理だった洋楽やJPOPがスラスラと歌えるようになってきます。そこまでくると、加速的に歌は上手くなっていくでしょう。
しかし、現状、歌が下手な人が、「力みのない歌声」を手にすることは、そんなに簡単ではないことも事実です。なにしろ、もの心ついてから今の年齢まで、「しゃべり声」しか使っていなかたった人が、しゃべり声の癖を取り除いていく必要があるからです。
地道なボイトレの練習は、このために必要なのです。
このブログでは、筆者が体験した、歌声を手にするまでの過程を、せきららに綴っていこうと思います。是非、次の記事もお楽しみに!!
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